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【旧宿場町は和菓子天国 vol.3】百貨店でもおなじみの大津銘菓を生んだ<叶 匠壽庵>
東海道最大の宿場町だった「大津宿」を背景に、おいしい和菓子を作る店がたくさんある大津百町エリア。
気になる和菓子店をシリーズでご紹介します。
第三回目は、大津を本拠地に全国に名が知られるあの和菓子店です。
餡の中からお餅がとろ〜り。情熱が生んだ銘菓<叶 匠壽庵>
滋賀県を代表する和菓子店のひとつが<叶 匠壽庵(かのう しょうじゅあん)>さん。
超がつくほどの老舗感が漂う<叶 匠壽庵 長等総本店>ですが、実は創業は昭和33年で64年前(2022年3月現在)。
約50年前に誕生した代表銘菓「あも」(1本1296円)が人気を博し、百貨店への出店につながり知名度が全国区となったのです。
「あも」の発売当初、世間で評判となったのが、小豆の上品な味わいとしっかりした粒感でした。
現在もその味にこだわり、職人さんが毎日大釜で餡を炊いているそうです。
創業の地でもある<叶 匠壽庵 長等総本店>。
初代・芝田清次さんが自宅を改装し和菓子店をスタートさせました。
市役所の職員だった芝田清次さんは、当時「大津市には全国に自慢できるような物産がない」と考え退職、銘菓づくりを目標に掲げ未経験から出発しました。
初めは商売もうまくいかなかったようですが、その苦労を情熱で乗り越え、めでたく「あも」が誕生。
そのサクセスストーリーはTVや雑誌、書籍などで現在まで語り継がれています。
店内には20種類以上のお菓子が並びます。
ひとつから好きなものを選んで買えるのが嬉しいですね。
滋賀県出身で滋賀県を盛り上げようと活動するアーティストの西川貴教さんとのコラボ商品は、売上の一部が「滋賀応援寄附」に寄附されるそうです。
<叶 匠壽庵 長等総本店>の奥には坪庭と蔵があり、店内には大津そろばんや100体の大黒さんが並ぶ神棚などみどころもたくさん。
店長の宇野恒和さんがにこやかに迎えてくれます。