大津百町DAYS - 旧宿場町の暮らしを旅する

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八百與

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長等山の麓で生まれた「ながら漬」を守り続ける

 明治4年に、商店街に人を呼び込んでもっと盛り上げていこうと1と6のつく日に「一六市」を開催し始めたという菱屋町商店街。その中でも、ひときわどっしりとした店構えで歴史を感じさせてくれるのが「八百與(やおよ)」です。



 創業は江戸年間の嘉永3年(1850年)。精進料理の店として商いを始めましたが、三代目が製法を編み出した粕漬けが好評を博したことから、漬物専門店へ変わっていきました。お店には、ケヤキの一枚板の大看板をはじめ宮内庁御用達の通達、江戸時代の大福帳などが展示されていて、歴史を身近に感じることができます。

 そんなお店の自慢のお漬物は「ながら漬」。瓜や蕪、きゅうりなどを酒粕で漬け込んだお漬物です。「まず野菜を塩漬けにした後、糠に漬けてしばらく保存するのがうちに伝わる作り方なんです」というのは、6代目店主の小倉与七郎さん。塩漬けしたあと糠に漬けることで塩気が抜け、その後に酒粕の旨味が入り込んでいくために、しっかりとした味に漬け上がるのだそうです。

 大正時代から昭和29年まで「宮内庁御用達」となっていた「ながら漬」。そのほか千枚漬けや日野菜漬け、赤かぶらの糠漬けなど、昔ながらの製法で作り続けられています。一方で、食文化の変化や健康志向に合わせて、ズッキーニの漬物や、さっぱり感を出すために浅く漬けた瓜の粕漬などにもチャレンジ。今も食卓に伝統の味を届け続けています。

所在地 滋賀県大津市長等2丁目9-4
電話番号 077-522-4021
営業時間 10:00〜19:00
定休日 日曜
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